13:30–14:10 第2会場(東館 ホール 8F) 分科会
過信と諦め、二つの「デジタル民主主義」幻想 ー 国内外100自治体の現場からの報告
参加・質問リンク
セッション概要
デジタル民主主義には二つの幻想がある。ツールを入れれば参加が生まれるという過信と、市民の声など政策に届かないという諦めだ。私が代表を務めるLiquitous社は、市民参画プラットフォーム「Liqlid」を国内外100以上の自治体等と実装し、6年間の現場でこの二つの幻想を打ち破りつつある。
本セッションはその現場報告である。ただし成功事例の紹介ではない。なぜパブリックコメントに意見は集まらないのか。応答に年単位かかるとき参加意欲はどうなるのか。「市民の生の声がそのまま見えるのは不安だ」という行政からの相談に、事業者はどう応えるべきか。実例と自社研究のデータから、幻想と実装を分けるものを具体的に示す。
鍵は三つ。構想段階から市民に開いた自治体では意見が計画の骨格に反映され、参加の出口が行政の外、市民や企業による公共サービスの実装にまで広がり始めていること。市民の投票結果が数週間で補助金交付に反映される仕組みが生まれ、参加が「聴く」から「小さく委ねる」へ進み始めたこと。そしてこの運用知が、パブリックコメント要綱の改正や議会質疑での引用、さらにインドネシア内務省の行政評価という形で制度に定着し始めていることだ。
そのうえで残された問いを議論したい。代表制と直接参加の関係、政治に問われる「決める意思」と「開く意思」、そして地方自治法第1条の「民主的にして能率的」のうち戦後手つかずの「民主的」の側の行政改革をどう進めるか。政治家には制度の宿題を、自治体職員には明日から動かせる手がかりを、研究者・技術者には現場発の論点を持ち帰ってもらえる時間にしたい。
セッションの時間・会場・登壇者は変更される場合があります。
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